後悔しないための本当に正しい屋根工事・屋根リフォームがここにある【屋根専門・石川商店のスピンオフブログ】

屋根業界にいるからこそ伝えられる真実...屋根の点検・調査から見た屋根の状態や屋根リフォームの工事の様子、悪質なリフォーム営業の手口、はたまた趣味のお話しなど、皆様のためになる話題をご紹介していきたいと思います。

【瓦屋根】漆喰の重ね塗りは雨漏りに繋がる危険なリフォーム工事です。

悪質なリフォーム業者の被害にあわれた瓦屋根に遭遇しました。

 

瓦屋根…特に「和形」といわれる日本瓦の屋根において多く見られる間違ったリフォーム工事に「漆喰の重ね塗り」があります。


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こちらが悪質なリフォーム業者によって施工された「漆喰の重ね塗り」工事です。

 

上の写真のように熨斗(のし)瓦の表面ギリギリまで厚く塗られた漆喰は、熨斗瓦の継ぎ目から侵入した雨水の出口までも塞いでしままっているので、侵入して雨水は漆喰の内側を伝わっていき、やがて室内へと侵入し、結果雨漏りへとつながっていくのです。


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こちらが正しい漆喰の状態です。

漆喰の表面は熨斗(のし)瓦の奥に施工されていることが確認できます。

 

この状態であれば、熨斗瓦の継ぎ目から侵入した雨水は漆喰の外側に出るので、漆喰の内側に雨水が侵入することはありませんし、雨漏りに繋がることはありません。

 

漆喰の重ね塗り工事を勧めてくるのは、屋根の知識を持ち合わせていないリフォーム業者さんに多く、屋根専門業者ではこのような施工はまず行いません。

 

瓦屋根への漆喰の重ね塗りを提案されたときには…工事を提案してきた業者さんを疑うべきです。

 

そして信頼できる屋根専門業者さんにご相談されることをお勧めします。

台風などで被災した屋根の養生について【コロニアル編】

この度の台風15号及び19号で被災された皆様へ、心よりお見舞いを申し上げますとともに、一日も早い復旧をお祈りいたします。

 

台風などの自然災害において被災した屋根は、屋根材の種類や被災状況により雨養生などの方法も変わってまいります。

 

コロニアルなどのスレート系屋根材の棟板金の飛散したケースでは、ブルーシートなどの養生は不要でそのまま放置しておいても問題ありません。

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ただしこれは屋根材の下に施工されているルーフィング材にダメージがない場合に限ります。

 

ダメージとは、ルーフィング材自体が屋根材とともに飛散したり切れていたり、また穴があいて下地の合板が見える場合などです。

 

万が一ダメージを受けていてもブルーシートなどで養生をする必要はなく、最低限の防水テープ(屋根工事で使用するモノに限ります)やルーフィング材を使って養生しておけば問題ないでしょう。

 

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(屋根専門業者が行ったと思われる養生)

 

ブルーシートをガムテープや養生テープなどを使って固定している養生をたまに見かけますが、これはかえってブルーシートが煽られる危険がありますので、過度な養生は控えたほうが良いと考えます。

 

また、屋根の点検調査にお邪魔すると、ときには首をかしげたくなる屋根に遭遇することがございます。


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こちらの屋根、見た目にはダメージがあるようには思えません。

 

よほど悪質なリフォーム業者から声をかけられたのでしょうか、ただテープを貼りまくっているだけのように見えます。

 

台風被害を巧みに利用した悪質なリフォーム営業による詐欺被害も多数発生しているようです。

 

名前を名乗らず訪問してきて屋根の異常を指摘する業者は、その多くが得体の知れない悪質なリフォーム営業です。

 

くれぐれもそういった詐欺グループの被害に遭わないよう、ご注意ください。

ニチハの屋根材【パミール】の上にカバー工法をしてはいけない本当の理由

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かつてニチハが製造した屋根材【パミール】に発生している様々現象については、皆様すでにご存知のことと思います。


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ここで問題となるのは、運悪く自宅の屋根がパミールだった場合の改修工事の方法です。

 

まず一般的なスレート系屋根材(コロニアルなど)において最もポピュラーな改修工事といえば「屋根塗装」なのですが、このパミールにおいては「絶対にやってはいけない工事」が屋根塗装なのです。

 

塗装を行ってもパミール特有のミルフィーユ状の剥離を止めることはできません。


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それどころか誤って塗装をしてしまうと、数年後には屋根材の端部から剥離が始まってしまいます。

 

せっかくお金をかけて屋根を綺麗にしたのに、数年でこんな状態になってしまったらお金を捨てたようなものです。

 

塗装はできない…となると改修工事の方法としては「葺き替え」又は金属屋根材を使った「カバー工法(重ね葺き)」となるのですが、私がパミールに対してカバー工法をお勧めしない最大の理由は、パミールが「結露しやすい屋根材」だからなのです。

 

調査の際に屋根材を叩くと…


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パミール釘の錆が出てきます。

 

実際に屋根材を剥がしてみると…

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写真のように釘頭が完全に無くなっています。

 

つまり釘が釘の機能を果たしていないため、台風などの強風によっては屋根材が捲れ上がってしまうのです。


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そしてもうひとつの問題です。

 

パミール釘の錆の発生状況を確認するため屋根材を叩くと、錆以外にも出てくるものがあります。


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それは結露で発生した水滴です。

 

この現象は既存のパミールの上から金属屋根材などを施工するカバー工法(重ね葺き)をしても、結露の発生を止めることはできません。

 

むしろカバー工法をすることで、今まで屋根材同士が重なる部分にある隙間から入ってきた風で乾燥していた水滴は、カバー工法により風の侵入がシャットアウトされるため、長い間水滴が残ったままになってしまいます。

 

既存パミールの上にルーフィング材を施工し新しい屋根材を被せるカバー工法、結露は止められないとなると、その水分はどこへ行くのでしょうか?

 

結露で発生した水滴は、いずれ屋根材を固定している釘を侵食し、長い年月をかけて水の通り道を作り、やがて天井にシミができて「雨漏りしている」と思われることでしょう。

 

これは「雨漏り」ではないのですが、ほとんどの方は天井にシミが発生する=雨漏りという解釈をされます。

 

「雨漏りした」と思い込んでいる方々は当然「修理しなければ…」と考え、大工さんやリフォーム会社にご相談をされるのですが、いくら放水テストをしても水が漏ってくることはなく、結果コーキング剤を塗られたり、しなくてもよい塗装工事などを勧められ、それでも雨漏りが解決しない…なんてことになりかねません。

 

更にカバー工法に使われる金属屋根材はコロニアルなどと比較すると意外と高額なため、葺き替えで発生する撤去費用、廃材処理費用がかかっても葺き替えのほうが割安で、施工日数もほぼ同じなことも、私がカバー工法をお勧めしたくない理由のひとつなのです。

 

 

松下電工の屋根材【ワンダ・セラ(ワンダシリーズ)】

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松下電工から発売されていた屋根材【ワンダ】シリーズのひとつがこちらの【ワンダ・セラ】になります。

 

ワンダ・セラ以外には「ワンダ・ストーン」と「ワンダ・ストーンⅡ」という屋根材が発売されておりました。


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働き寸法は横が685mm、縦は300mmで、厚みは13mmとなっております

 

発売期間は1998年~2001年で、アスベスト(石綿)は含まれておりませんが、2001年~2002年に製造された【ワンダ・ストーン】にはアスベストが含まれております。


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経年によって屋根材表面が浮き上がってくる現象が見られることもあります。


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この角度から見るとニチハのパミールのようにも見えます。


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表面が剥がれ中の基材が剥き出しになる現象もパミールと似たような症状が発生していることもございます。

 

この屋根材の改修工事の方法ですが、屋根材に厚みがあることから、金属屋根材を使ったカバー工法による改修工事はお勧めできません。

パミールよりも酷い?築15年前後のコロニアルNEOに発生している実態とは?

クボタ(現在のケイミュー)よ、お前もか…

 

アスベスト(石綿)が含まれなくなったスレート系屋根材は「欠陥」と言っていいくらい不具合が発生しています。

 

クボタ(現在のケイミュー)のザルフやコロニアルの塗装工事中に発覚した、屋根材の異常な割れが立て続けに発覚したことをうけ、今回は外装リフォーム工事のご提案前に屋根の調査を実施することになりました。

 

遠目で見ても屋根材の反り上がりが見受けられ、すでに数枚割れていることが確認できましたが、いざ屋根に上ると、あまりの酷さに愕然としてしまいました。


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コロニアル特有のヒビ割れは縦方向と横方向にヒビが入っている傾向があります。


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ヒビ割れが進行した結果、屋根材が完全に割れズレが発生しております。


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クボタの屋根材の不具合の中で最も酷いのがこの状態の劣化です。


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屋根材の角が溶けたように失くなっているのです。


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ニチハのパミールに発生しているミルフィーユ状の層間剥離よりも酷いように見受けられます。

 

築15年程度でこの劣化…

 

ニチハのパミールについては、築15年前後の物件であれば条件次第で補償の対象になっているのですが、さて、ケイミューさんの対応はいかがなものでしょうか?

築15年前後のコロニアルが危ない!いまコロニアルに起きているトラブルのご報告です


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今年に入ってからコロニアルなどのスレート系屋根材に纏わるご相談が増えております。

 

その多くは外装リフォーム中に屋根を塗装するため高圧洗浄をしたことによって発生しております。


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築15年前後のコロニアルは、製造メーカーの推奨する塗装などのメンテナンス工事を行っても、ヒビ割れが発生していることは過去に書いたブログでもご紹介しておりますが、そのメンテナンス工事をしようとして上の写真のように多数の屋根材が割れてしまうのです。

 

築15年前後の屋根が全て…ということではありませんが、かなりの確率で同様の被害が発生する可能性は高いと言えます。

 

これらのことから、築15年前後経過したクボタ(現在のケイミュー)の屋根材は、明らかに製品に問題を抱えているということになります。

 

この件についてお困りの方は、ご遠慮なくお気軽にお問い合わせください。

 

「後悔しない屋根リフォーム」の方法をご提案差し上げます。

クボタ(現:ケイミュー)製屋根材【ザルフ】に発生している不具合事例

クボタ(現:ケイミュー)で製造された屋根材のひとつ「ザルフ」について、多くのトラブルが多発しております。

 

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(クボタ製の屋根材「ザルフ」)

 

ザルフは1997年(平成9年)から2001年(平成13年)11月まで製造・販売され、発売当初はアスベスト(石綿)が0.1%~1%ほど含まれておりました。

 

しかし法規制を受けたことによって2001年(平成13)12月~2006年(平成18年)10月に製造・販売された「ザルフ」にはアスベスト(石綿)は含まれておりません。

 

現在トラブルが多発しているのはこのアスベスト(石綿)が含まれなくなった2001年以降のザルフです。

 

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(極端な屋根材の反り上り)

 

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(外装工事中に屋根を洗浄したことで発生した屋根材の割れ)

 

屋根材が反り返っていたり割れが発生していたとしても、すぐに雨漏りに繋がることはありませんが、このまま放置したとしても決して良くなることはありません。

 

また強風などによって屋根材の欠片が落下して思わぬトラブルにつながる可能性もありますので、お心当たりの方はぜひご相談ください。

松下電工の屋根材【シンフォニーグランデ(ピュアベスト900シリーズ)】

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松下電工の屋根材「シンフォニーグランデ」は、平成14年~平成18年8月まで製造・販売されていました。

 

この屋根材にはアスベスト(石綿)は含まれておりません。

 

経年によってはほぼ同時期に発売されていた同じ松下電工の「レサス」のように、屋根材に軽微なクラック(ヒビ割れ)が発生しているケースがございます。

 

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このクラック(ヒビ割れ)が原因となって雨漏りに直結するようなことはございませんのでご安心ください。

 

ただクラックが進行してまいりますと「レサス」と同じように屋根材の一部が割れ、欠片が脱落することもあります。

 

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(軒といにひっかかっていた割れた欠片)

 

運悪く屋根材が割れて落下してきた場合、その欠片が原型を留めていれば接着による補修も可能です。

 

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(接着による補修後)

松下電工のアスベスト含有屋根材【ニューフルベスト24(600シリーズ)】


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(ニューフルベスト24)


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(ニューフルベスト24)


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(ニューフルベスト24)

 

松下電工から発売されたスレート屋根材、フルベスト(600シリーズ)です。

 

フルベスト(600シリーズ)には以下の種類が製造されていました。

 

フルベスト24-05(昭和53年~昭和57年)

フルベスト24-10(昭和53年~昭和62年)

フルベストエース(昭和54年~昭和62年)

フルベスト24-10エース(昭和56年~62年)

ニューフルベスト24(昭和62年~平成11年)

ニューフルベスト24エース(昭和62年~平成6年)

 

横の働き寸法はいずれも約600mmです。

 

いずれもアスベスト(石綿)が含まれており、含有率は10%~15%(平成6年以降製造のものは5%~10%)です。

 

見た目上でどの屋根材かを判断することは難しいと思われますので、判断基準は建てた年から判断するしかないと思われます。

 

 

築12年~18年のコロニアルは要注意!屋根塗装をしても発生する特有の症状をご紹介します。

平成13年(2001年)4月以降に製造されたクボタ(現在のケイミュー)のコロニアルNEOは、経年によって屋根材にクラックが入る事例が多数報告されております。

 

この症状は屋根を再塗装された場合でも発生しており、塗装後数年以内に新たなクラックが発生している傾向があります。


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そして同時期に発売されたザルフ(平成13年12月~平成18年10月)という屋根材においても同様の被害が多数発生しております。


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こちらが「ザルフ」という屋根材です。

(築15年、未塗装の状態です)


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こちらが塗装後のザルフの様子です。


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このクラック発生の要因はいろいろ考えられますが、やはりアスベスト(石綿)が使えなくなったことが最大の要因であると言えます。

 

先にご紹介したコロニアルNEOやザルフだけでなく、平成13年以降にクボタから販売された他の屋根材(セイバリーNEO、スペリアルNEO、ザルフグラッサ、ニューザルフグラッサ、グリシェイドNEOなど)においても同じ症状が起きております。

 

さらに、上記の屋根材においてはクラックの発生以外にも、希なケースとしてパミールのようにミルフィーユ状の剥離が発生していることもあります。


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(築15年のコロニアルNEO、屋根塗装工事直後に調査しました)

 

これらのことから、平成13年4月以降に発売されたコロニアルNEOなどは、塗装をしたとしてもそう遠くない時期になんらかの工事(葺き替えや重ね葺き工事)の必要に迫られる可能性がございます。

 

対象となるのは平成13年(2001年)4月~平成19年(2007年)12月の間にご自宅を新築をされた方、又は分譲住宅を購入された方となります。

 

(★ただし平成13年4月よりも前に屋根工事が完了していた場合は対象にならない可能性もありますので、ご注意ください)

 

この期間に該当され、塗装などの外装リフォームをされていない方、またこれから塗装をしようとご検討中の方は、まず屋根の点検・調査をされることをお勧めします。

 

もしも塗装をされてしまった方はも、まずは屋根の点検・調査をされることをお勧めします。

 

なお、屋根材にクラック発生していても、直ぐに雨漏りが発生することはありませんのでご安心ください。

雨の季節に多いトラブル...雨樋からの水漏れの原因とは?

関東地方は先週から梅雨に入りました。

 

梅雨時に限らず雨が降って発生するトラブルのひとつに「雨樋からの水漏れ」がございます。

 

雨樋からの溢れ落ちる水の音は想像以上に大きな音になります。

 

この音が原因で夜中に目が覚めたりご近所様との間でもトラブルになるケースもあるのです。

 

この原因の多くは軒樋からたてどいにつながる「落とし口」に異物が堆積したことによって発生しています。

 

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建物周辺に大きな木がある場合、枯葉などが軒樋に溜まってしまうことはよくあることです。

 

このような症状が見られた場合、雨樋に溜まった異物を除去してあげることでその多くは簡単に解決することが可能です。

 

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雨樋の中に溜まる異物は枯葉などだけではありません。

 

稀なケースではありますが、お子様が遊ばれていたボールや紙などが落とし口を塞いでしまい、雨水が流れなくなることもございます。

 

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雨樋からの水漏れの要因は異物の詰まりだけではありません。

経年によって部品の劣化が原因でそこから水が漏れてくるケースもございます。

 

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このような場合、部分的に部品を交換することで問題が解消されることもあります。

 

しかしこれは部品が廃版になっていないことが前提となります。

 

使用されている雨樋の部品が廃版になってしまった場合、残念ながら雨樋を全て交換する必要がでてまいります。

 

 

雨樋からの水漏れでお困りの際は、まずはご相談ください。

屋根の葺き替え工事と同時が効果的!天窓交換工事の様子をご紹介します

築25年のコロニアル屋根、今回屋根の葺き替え工事と併せて古くなった天窓(トップライト)も交換することになりました。

 

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天窓を交換するためには天窓周辺の屋根材を撤去する必要があります。

 

よって屋根を葺き替えるのであれば、併せて天窓を交換する絶好のタイミングなのです。

 

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屋根葺き替え工事施工前の様子です。

こちらが古い天窓です。全部で5台の天窓がついておりますが全てベルックスの製品です。

 

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室内から天窓を見上げますが、天窓に近づくと暑さが増してきます。

 

ただこちらの天窓は開閉式なので、天窓を開けると心地よい風が暑さを癒してくれます。

 

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まずは室内側から養生をさせていただきます。

 

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その間に既存のコロニアルを剥がしていきます。

 

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天窓周辺の屋根材が剥がし終わり、いよいよ天窓の撤去に取りかかります。

 

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古くなった天窓を取り外します。GGL手動開閉タイプがついていました。

 

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こちらが新しい天窓です。

 

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今回はVS手動タイプの天窓を採用しました。

 

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既存の天窓と同じサイズなので、簡単な位置調整を行い固定します。

 

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室内側からみた新しい天窓です。

天窓の枠と壁との間に若干隙間が出来てしまいますが…

 

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隙間を隠すために幅木を取り付けます。

 

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こちらが幅木を設置したあとの様子です。

 

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屋根のほうは既存のコロニアルを剥がし終え、新しいルーフィング材の施工が完了しております。

 

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新しくなった天窓周辺の防水処理に取り掛かります。

天窓周辺の防水処理には付属の片面接着タイプのルーフィング材を施工していきます。

 

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天窓の角はブチルゴムを施工しておきます。

 

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天窓周辺の防水処理が終わりました。

気温が高くなるとルーフィング材の表面が柔らかくなるため、多少足跡など気になるところではありますが、防水性能には全く問題はありません。

 

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新規屋根材を施工しながら、天窓周辺の水切を納めていきます。

 

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今回の屋根材はコロニアルグラッサのグラッサウェザードグリーンです。

水切板金を施工後にコロニアルを葺いていきます。

 

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上記の作業を繰り返し行い…

 

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最後に天窓上部の水切板金を施工します。

 

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引き続き屋根材を施工して作業は完了です。

 

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なお今回5台の天窓を交換したのですが、そのうち2台はブラインド付きの天窓になっております。

 

ブラインド本体にソーラーセルが内蔵されており、太陽光による充電でブラインドが開閉できる優れモノです。

 

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こちらがそのブラインドを操作するためのリモコンです。

 

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一般的に天窓の耐用年数は25年前後と言われております。

 

そしてコロニアルなどのスレート系屋根材はだいたい30年前後で葺き替えをされるお客様が多いと私は感じております。

 

天窓を交換するには、その周辺の屋根材を撤去する必要がありますので、屋根を葺き替えされるのであれば、天窓を新しくするには絶好のタイミングと言えます。

 

屋根と一緒に天窓もリフォームされてみてはいかがでしょうか。

天窓(トップライト)からの雨漏りは、カバー工法による屋根重ね葺き工事では直すことはできません

屋根についている天窓(トップライト)は、空の広がりや自然光を家の奥まで採り入れることが出来る反面、「眩しい」「暑い」という悩みを抱える方もいらっしゃるようです。

 

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更に天窓から雨漏りが発生することも珍しい話ではなく、これまでに多くの方よりご相談が寄せられております。

 

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不運にも天窓から雨漏りが発生してしまい業者さんに相談をしたところ「雨漏りの原因はトップライトにある可能性があり、これを解決するにはカバー工法による屋根の重ね葺き工事を勧められた」というお客様よりご相談をいただきました。

 

果たして天窓からの雨漏りはカバー工法で解決することが出来るのでしょうか?


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天窓からの雨漏りで考えられるのは、新築当時の施工不良から起因するものと、経年により発生するものがあります。

 

①新築当時の施工不良によるもの

天窓の周りの立ち上がり部分にはルーフィング材を立ち上げ、防水テープや角にブチルゴムを施工しなければならないのですが、これらの処理が行われていなかったことによって雨漏りが発生するケースがあるのです。

 

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(天窓周りの防水処理の様子)

 

このようなケースは比較的早い段階(新築後数年以内)で雨漏りが発生します。

 

 

②経年劣化によるもの

天窓からの雨漏りとしていちばん多く発生しているケースです。

この原因は経年によってガラス枠周りのパッキン等が劣化したことによるものです。

 

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このような場合、窓枠周りのシールを打ち替えることによって雨漏りが解消されるのです。

 

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また雨漏りが発生していなくても、外装リフォーム時のメンテナンス工事として窓枠のシールを打ち替えることで安心していただくことができます。

 

天窓からの雨漏りはカバー工法による屋根の葺き替え工事を行っても解消されることはありませんのでご注意ください。

瓦屋根で漆喰補修(漆喰修理)を勧められたときに注意すべき点は?

 

外壁塗装(塗り替え)工事のときに勧められる工事のひとつに「漆喰補修工事」があります。

 

これは瓦屋根に該当するもので、悪質なリフォーム業者がよく指摘する項目でもあるのですが、屋根に関する知識を持ち合わせていないために間違った施工をされているケースが多く、雨漏りに繋がる危険があります。

 

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(塗装業者による漆喰補修の見積り)

 

実際に調査した屋根を元に解説します。

 

S形瓦の場合

 

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リフォーム業者から「漆喰の剥がれ」を何度も指摘されたことで、不安になったお客様からの調査依頼でした。

 

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屋根に上ると棟瓦(7寸丸)が波を打っているように歪んでいることが確認できました。

 

地震の揺れや台風などの強風で棟瓦がズレることもあるのですが、実はこういった症状のほとんどは「経年劣化」が元々の原因で、築20年以上経過している瓦屋根においては多く見られる症状なのです。

 

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こちらが「漆喰の剥がれ」です。

 

屋根を狙っている悪質なリフォーム業者が指摘する屋根の不具合の多くがこの「漆喰の剥がれ」なのです。

 

棟瓦の下の桟瓦にもズレが生じておりますので、全体的に経年劣化によって漆喰が剥がれ、地震等の揺れで瓦にズレが生じてしまったのです。

 

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見た目は問題のないようみ思えますが...

 

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漆喰の重ね塗りがされています。

 

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棟瓦同士の重なり部分にも隙間ができております。

 

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瓦先端から漆喰表面まで1センチほどしかありません。

本来であれば瓦先端から漆喰表面まで3センチ程度必要なのです。

 

日本瓦(和形)の場合

 

 

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こちらは日本瓦(和形)の漆喰の剥がれです。

 

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棟を解体してみると元々の漆喰表面の上から漆喰を重ね塗りされているのが確認できます。

 

更に古い漆喰と重ね塗りした漆喰との間に隙間が発生しております。

 

これが雨漏りを誘発する原因になるため「漆喰の重ね塗り」という工事はやってはいけない屋根工事のひとつなのです。

 

築年数が20年以上経過し漆喰の剥がれが気になる場合の対処法は?

 

部分的に漆喰が剥がれている場合、費用を掛けたくないのであれば漆喰が剥がれた部分だけ漆喰を詰め直す工事も可能です。

 

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ただしこれはあくまでも「応急処置」的な修理なので、決してお勧めできる工事ではありません。

 

末永く安心していただくためには、やはり棟取り直し工事(棟積み直し工事)を行うほうが良いと思います。

 

なお現在の棟の取り直し工事は、耐震を考慮した耐震工法で施工するのが一般的です。

 

【S形瓦 棟取り直し工事 施工事例】

 

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【日本瓦 棟積み直し工事 施工事例】

 

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間違っても絶対にやってはいけない工事は漆喰の重ね塗り工事です。

 

もしもリフォーム業者さんからの見積もりに「漆喰補修」「漆喰修理」という記載があった場合、どのような工事でどのような施工方法なのかを確認してみてください。

 

もしそれが「漆喰の重ね塗り」であれば、そのリフォーム業者さんに工事を依頼するのは見合わせたほうが無難だと思います。