後悔しないための本当に正しい屋根工事・屋根リフォームがここにある【屋根専門・石川商店のスピンオフブログ】

屋根業界にいるからこそ伝えられる真実...屋根の点検・調査から見た屋根の状態や屋根リフォームの工事の様子、悪質なリフォーム営業の手口、はたまた趣味のお話しなど、皆様のためになる話題をご紹介していきたいと思います。

「アスファルトシングル」という屋根材

「アスファルトシングル」という屋根材は、日本国内において瓦や化粧スレート、金属屋根材といった屋根材ほどポピュラーではありませんが、アメリカにおいては実に140年以上もの歴史があり、アメリカ国内の住宅の屋根の約80%はアスファルトシングルで仕上げられているそうです。

ではここで日本国内で販売されている主なアスファルトシングル屋根材をご紹介したいと思います。

ロアーニⅡ(田島ルーフィング)

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◆本体寸法:915mm×305mm

◆働き寸法:915mm×125mm

◆重量:約1.28kg(1㎡あたり約11.5kg)

住宅用ルーフィング材メーカーの最大手・田島ルーフィングが戸建て住宅用に開発したシングル屋根材です。重厚感のある天然砕石仕上げされた表面が特徴です。

焼付彩色砂仕上げの「ロアーニⅡスクエア」という屋根材もラインナップされております。

ロアーニⅡスクエア

◆本体寸法:915mm×305mm

◆働き寸法:915mm×140mm

◆重量:約1.28kg(1㎡あたり約10kg)

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リッジウェイ(旭ファイバーグラス)

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吉野石膏グループの旭ファーバーグラスから発売されているシングル屋根材が「リッジウェイ」という屋根材です。

◆本体寸法:1038mm×349mm

◆働き寸法:1038mm×149mm

◆重量:約1.7kg(1㎡あたり約12.1kg)

オークリッジ(オーウェンス コーニング ジャパン)

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◆本体寸法:984mm×337mm

◆働き寸法:984mm×143mm

◆重量:約1.7kg(1㎡あたり約12.1kg)

韓国製のアスファルトシングルです。

アルマ(ニチハ)

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◆本体寸法:984mm×337mm

◆働き寸法:984mm×143mm

◆重量:約1.7kg(1㎡あたり約12.1kg)

オークリッジのOEMでしょうか...寸法も重量も全く同じです。

こちらも韓国製の屋根材です。

 

ここから先はあくまでも個人的な見解となりますが、上記に挙げたアスファルトシングル屋根材のなかで最も信頼できるアスファルトシングルは、田島ルーフィングの「ロアーニⅡ」「ロアーニⅡスクエア」のどちらかだと思われます。

その理由は、屋根用ルーフィング材メーカー自ら手掛けた屋根材だからです。

田島ルーフィングの改質アスファルトルーフィングとロアーニⅡの組み合わせであれば、基本的に問題はないと思われます。

また「ロアーニⅡ」以外は表面が「粒状彩色石」で仕上げられていることに注目すべきです。

施工中、施工後に屋根材表面の「粒状彩色石」がポロポロと風が吹くたびに落ちてくることがあります。

各メーカー「1年程度で落ち着く」とは言っておりますが、実際施工後数年経過したお宅にお邪魔すると、雨樋のなかには結構な石粒が堆積しているのをよく見かけます。

つまり「1年程度で落ち着く」なんてことはないのです。

よってアスファルトシングル屋根材のなかで、私がお勧めできる屋根材は、田島ルーフィングの「ロアーニⅡ」です。

 

※あくまでも個人的な見解です。

 

 

 

 

 

トタン屋根(瓦棒葺き屋根)の改修工事に最適な屋根材

本日は東京ビッグサイトにて開催された「リフォーム産業フェア2017」の会場から、屋根リフォームに優れた屋根材をご紹介したいと思います。
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今回お邪魔したブースは「新東株式会社」さんです。
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新東さんは三州瓦のメーカーなのですが、石付きの金属屋根材も積極的に販売されています。
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そんな新東さんのブースで発見したのは…
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新東かわらSⅡという石付き金属屋根材です。

この屋根材の素晴らしいところは、2寸勾配という緩やかな屋根勾配でも施工ができること、そしてカバー工法(重ね葺き工事)にも使用できることです。

特にトタン屋根(瓦棒葺き、桟葺き)における改修工事に最適な屋根材です。
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その理由は…
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トタン屋根の特徴である縦桟(芯木)を活用した工事なので、重ね葺きこうじにおいて重要な役割を担う「ルーフィング工事」が不要なこと。これにより工事費用を抑えることが可能となりました。

そして最大の特徴は、この屋根材を施工するだけで空気層が作られるので「通気遮熱工法」と同じような構造となり、屋根からの暑さが軽減されることです。

ただし「通気遮熱工法」の効果が期待できるのは、あくまでもトタン屋根(瓦棒葺き屋根)だけなので、お間違えのないように...。

条件は限られてしまいますが、トタン屋根への改修工事に「新東 かわらSⅡ」を使ってみてはいかがでしょうか?

屋根修理・本当に正しい洋瓦の棟取り直し工事(S形瓦編)

今回は洋瓦における「本当に正しい棟瓦の取り直し工事」の内容をご紹介します。

【施工前】

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 まずは既存の棟瓦を解体します。

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解体が終わったら「棟金具」を設置します。

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棟金具の設置が終わったら、棟際周辺の瓦を復旧します。

南蛮入り漆喰(馬場商店:シルガード)を併用し、瓦は釘で再固定します。

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設置した金具に垂木を取り付けます。使用する垂木は防腐処理加工されたものです。

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垂木の設置が終わるとシルガードを施工します。

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そして棟瓦を被せていきます。

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棟瓦の固定はステンレスビスを使用します。

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そして完成です。

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漆喰を詰めただけの工事との比較

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先日このブログでご紹介した悪しき施工事例との比較です。

漆喰を詰めただけの工事と並べてみると一目瞭然ですよね。

棟瓦の並び方も全然違う仕上がりとなります。

皆さまだったらどちらを選択されますか?

本当に正しい工事をしてあげることが、大切な住まいの屋根を長持ちさせる秘訣なのです。

天窓(トップライト)に発生するトラブル事例

屋根についている天窓(トップライト)が日本に普及したのは1980年前後のことだそうです。

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(松下電工 手動開閉式トップライト)

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(松下電工 FIXタイプ)

天窓(トップライト)とは屋根に取り付けられた窓で、採光や換気を目的として設置されているのですが、実は設計耐用年数は25年~30年と言われており、この耐用年数を超えた多くの天窓が屋根に設置されたままとなっているのです。

 

30年以上経過した天窓は、今の製品と比較すると防水性能も遮熱性能も明らかに劣っており、さらには天窓本体の経年劣化によって雨漏りや結露といった不具合が発生する可能性が高くなってくるのです。

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そんな天窓にまつわる不安や不満を解消するため、大きく分けて2種類の工事が存在していることをご紹介したいと思います。

1 メンテナンス(補修)工事

天窓における工事としてまず挙げられるのが「メンテナンス工事」です。

特に陶器瓦は耐用年数が長いため、天窓が先に寿命を迎えてしまうことになります。

そんな天窓を長く保たせために有効な手段のひとつなのです。

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(施工前)

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(施工後)

工事内容は、パッキン類やスカート(軒先側の防水シート)などの交換がメインとなり、状態によっては水切板金などの交換が必要な場合もあります。

築年数が比較的浅い(築10年~20年)屋根において特に有効なメンテナンス工事となります。

2 天窓交換工事

 これは築年数が20年以上経過した化粧スレート屋根において「葺き替え工事」を実施する場合、一緒にやっておいたほうが良い工事となります。

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(ベルックス 手動開閉タイプ)

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古くなった天窓は、なにかと問題の発生も増えてきます。特に20年以上経過した天窓は、補修部品もなくなりメンテナンス工事を行ったとしても補償をお付けすることができません。

天窓だけ交換することも可能なのですが、この場合防水対策上どうしても天窓周辺の屋根材を一度撤去する必要があります。

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屋根葺き替え工事は既存の屋根材を全て撤去するのですから、そのときであれば天窓も簡単に外すことができ、更に防水処理(ルーフィング施工)も完璧に施工することができるので、より安心していただくことが出来るのです。

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(ベルックス 手動開閉タイプ 透明合せガラス)

 

大切な住まいを末永く守り続けるためには、適切なメンテナンスをすることが重要です。

築20年を超えているのであれば、天窓のメンテナンスや交換工事をご検討されてがいかがでしょうか?

天窓(トップライト)に関するお問い合わせやご相談は下記のメールからお気軽にお申し付けください。

yuttariyakumo381@gmail.com

 

 

屋根修理・絶対にやってはいけない漆喰の詰め直し工事

屋根調査をご依頼いただき、そして実際に屋根に上らせていただくのですが、屋根の上からはご近所様の屋根が目に飛び込んできます。

このとき、目につくのが「リフォーム業者にひっかかった屋根」です。

恐らく通りすがりのリフォーム業者に声をかけられ工事をお願いしたんだと思われます。

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漆喰部分は真っ白で綺麗な色をしていますが、綺麗なのは「色」だけです。

よく見ると...

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ただ漆喰を塗り重ねただけ...

棟瓦の歪みは全く直されておりません。

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この工事にお施主様がどのくらいの金額をお支払いになったのかはわかりませんが、通りすがりのリフォーム営業であればかなり高額だと思われます。

漆喰を詰め直しただけでは問題は解決されない

棟瓦の漆喰が剥がれてくることは経年劣化によるものが原因です。

そして漆喰が剥がれてきた場合は、適切な修理が必要になります。

その適切な工事とは「棟の取り直し工事」なのです。

「棟取り直し工事」の様子は、またの機会にご紹介する予定です。

 

屋根修理F形・S形など洋瓦に発生している不具合とその症状

「瓦屋根」と聞いて最初にイメージするのはお寺や神社などに使われている「日本瓦(和型・J形)」だと思いますが、瓦には日本瓦以外にも「洋瓦」という種類のものがあります。

「洋瓦」といっても様々な種類がございますので、まずはそちらをご覧に入れたいと思います。

F形

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(新東株式会社 セラムFフラット)

すっきりとしたシャープなデザインが特徴のF形は、フラット瓦・平板瓦とも呼ばれております。スッキリとしたモダンな屋根に葺きあがります。

なおF形にはウェーブ形状の瓦もあります。

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(鶴弥 スーパートライ110サンレイ)

リズミカルなウェーブが南欧の海に揺れる波のような美しさが特徴です。

S形

 

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続いてこちら「S形瓦」です。S形の「S」はスパニッシュに由来します。洋風建築にマッチするデザインが特徴です。

「洋瓦」に発生する不具合とは

洋瓦に多く発生する不具合、これはやはり「漆喰の剥がれ」です。

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釘の浮き上がり

この原因は「経年劣化」によるものが原因ですが、新築当時の施工方法から起因するものです。棟及び袖(ケラバ)によく見られる症状です。

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これらの不具合に共通するのは「築年数が20年以上経過している」ということです。

今から20年以上前と言えば、皆様もご記憶にある1995年の阪神淡路大震災が発生した年です。

それから5年後の2000年には鳥取県西部地震が発生、この年に「建築基準法」は改正されましたが、屋根の施工方法について抜本的な改革が実施されたのは、その翌年の2001年「瓦屋根 標準設計・施工ガイドライン」の制定まで待たなければならなかったことが挙げられます。

つまり、これらの不具合が生じた建物は「施工ガイドライン」が確立される以前に施工されたものであり、それらの建物が地震や台風によって被害が発生したのは、この「ガイドライン」が旧態依然の状況下で施工されていたといことになります。

過去をさかのぼって法律や条例など、時代が変わるにつれその時代に合った法律や条例が制定されたように、屋根業界も時代に合わせた改革を実施しているのです。

これら不具合が発生した瓦屋根には、現在の基準に合わせた適切な工事をしてあげることが重要です。

なお洋瓦のメンテナンスについては、後日このブログでご紹介したいと思います。

松下電工の屋根材【レサス】について

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松下電工の「レサス」は1999年(平成11年)~2006年(平成18年)にかけて製造・販売された屋根材です。

実はこの屋根材、すでに多くの方がご存じだと思いますが、屋根材が割れ、欠片が落下してくるといった事態が発生しております。

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そして、調査のため屋根に上れば上るほど「パキッ」という乾いた音が発生し、更に割れが拡大していくという、極めて危険な屋根材なのです。

塗装工事後に割れが拡大するケースも

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上の2枚の写真は塗装工事後2年ほど経過したレサスです。

塗装工事後数年を経過するとこのように割れた欠片が脱落してくる危険性があります。

万が一ご自宅の屋根材が松下電工の「レサス」であったならば、早めの点検・調査をお願いします。

屋根塗装工事の悪い施工事例を紹介します

絶対に後悔したくない屋根リフォーム、今回は運悪く通りすがりのリフォーム営業に声を掛けられ、工事をお願いした後に発覚した悪い工事事例をご紹介したいと思います。

縁切り施工不良

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カラーベスト・コロニアルなどの化粧スレート屋根材を塗装したときは「縁切り」という作業をしなければなりません。

この作業不足により雨漏りが発生する可能性が高くなります。

また「縁切り作業」の代わりに「タスペーサー」という部材を挿入する場合もあります。

しかし稀にタスペーサーの向きを間違っている場合も...

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(裏表逆に取り付けられたケース)

 

棟板金に明らかな経年劣化があるにも関わらず修理せずに塗装をしてしまったケース

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棟板金がこんなにも浮き上がっているのは経年劣化によるもの、しかしこれを放置するどころか...

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あろうことかテープを貼って、その上から塗装をしている最悪なケースです。

通りすがりのリフォーム営業は危険です!

これらは運悪く通りすがりのリフォーム営業に声をかけられ、そして工事をしてしまった悪しき事例です。

当然お客さまも施工業者に電話を試みたのですが、そのときはすでに音信不通状態で、結局泣き寝入りするハメに...。

このような被害に遭わないためにも、決して通りすがりのリフォーム営業には仕事を任せてはいけません。

 

リフォーム営業からよく言われる「板金が浮いてる」ってどんな状態?

「近くでリフォーム工事をやっているのですが、お宅の屋根の板金が浮き上がって危ないですよ」「釘を何本か打てば直せますよ」などと言われたことはありませんか?

以前からご相談やお問い合わせをいただくことの多い、悪質リフォーム営業による屋根の指摘のひとつが「棟板金の浮き」なのですが、ではこの「棟板金の浮き」ってどのような現象なのでしょうか?

今回はこの「棟板金の浮き」について、ご紹介したいと思います。

「棟板金」とは?

「棟板金」とは、一般的に「カラーベスト」「コロニアル」と呼ばれるスレート系屋根材の棟部分(本棟・隅棟)に使用される板金のことです。

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また隅棟部分において「差し棟(棟コーナー)」と呼ばれる板金を使った仕様もあります。

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ではこの「棟板金が浮いている」とはどういう状態なのでしょうか?

実際に板金が浮き上がった写真をご覧に入れたいと思います。

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棟板金の浮き上りは築20年前後経過したスレート系屋根材において多く発生します。

これらの原因はほとんどが「経年劣化」によるものです。

築20年程度、又は屋根塗装工事の際に「棟交換」という工事をしてあげることで、こういった事例を防ぐことが出来るのです。

しかし長期間何もしないで放置しておくと...

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台風などの強風で棟板金が飛散することにもなりかねないのです。

しかし通りすがりのリフォーム業者さんや近所で工事をしている業者さんが声をかけてくる場合は、そのほとんどが「全く問題ない」場合が多いです。

「釘が浮いている」ってどんな状態?

また「釘が浮いている」などと声をかけてくるケースは、ほとんどが悪質なリフォーム営業の手口です。

あくまでも何らかの工事を取りたいためのセールストークなので、くれぐれも気をつけてくださいね。

しかし、築年数が20年以上も経過していると...

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調査にお伺いすると、板金釘が抜けてきている状態をよく目にするのも事実です。

これらの原因は下地の材木(笠木)の経年劣化によって発生するものです。

よく「釘を何本か打てば直るから」と言って屋根に上ろうとする業者さんもいらっしゃるようですが、下地の材木が腐食しているところへ新たに釘を打ったって直るものではありません。

こういった症状は築10年~20年前後経過した化粧スレート屋根に見られますが、「棟交換」という下地の笠木と板金を交換する工事で簡単に直すことができます。

特に屋根を塗装される際にはぜひやっておいたほうが良い工事です。

棟板金交換工事に関するお問い合わせは、ご遠慮なくお気軽にご相談ください。

 

リフォーム前に知っておきたい!問題のある屋根材一覧

戸建住宅にお住まいの方が築10〜20年で最初に行うリフォームは、屋根及び外壁の塗装工事だと思います。

しかしいざ「屋根を塗装しよう」といったときに屋根材に思いがけない症状が発生していることで工事がストップすること珍しい話ではありません。

本来であれば事前の調査で確認をしておけば済んだ話なのですが...

ここで問題の多い屋根材をご覧に入れますので、ご自宅をリフォームされる際の参考にしていただければと思います。

パミール(ニチハ株式会社)

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【主な症状】表面の剥離、層間剥離、反り上がり、脱落、ズレなど

【発症時期】築7年前後

【メーカー保証】一切なし

【危険度】★★★★★

2008年(平成20年)に生産を打ち切ったニチハのパミール、ここにきてお問い合わせが増えてきております。

特に築10年前後の中堅ハウスメーカー、地元密着を売りにしているハウスメーカー又は工務店、分譲(建売)住宅にお住いの方からのお問い合わせ・ご相談が多く、共通しているのは建築図面に「カラーベストコロニアル葺き」「無石綿スレート葺き」と記載されていることが多いです。

レサス(松下電工 現:ケイミュー株式会社)

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【主な症状】ヒビ割れ、欠け、反り上がり、欠片の脱落など

【発症時期】築8年前後

【危険度】★★★★★

2006年(平成18年)に発売を終了しており、最近はあまり聞かなくなってきた松下電工のレサスですが、塗装後に「屋根材が割れている」「欠片が落ちてきた」というトラブルが多いのもこのレサスの特徴です。

今後数年間は注意が必要な屋根材です。

シルバス(松下電工 現:ケイミュー)

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(再塗装後に発生した屋根材の割れ)

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(再塗装時にタスペーサーを入れたことによる割れ)

【主な症状】ヒビ割れ、欠け、欠片の脱落など

【発症時期】築10年以上

【メーカー保証】10年

【危険度】★★★★★

「レサス」と同じ松下電工よりワンランク上の屋根材として発売された「シルバス」は流通量が極めて少ない屋根材です。スリット(溝)が入っていることが大きな特徴なのですが、このスリットのおかげで強度不足に陥ってしまった感じがします。屋根材のヒビ割れや欠片の脱落といった問題はほぼ間違いなく発生していると思われますので、該当する屋根材であれば点検をお勧めします。

また再塗装工事の際に「タスペーサー」を入れる塗装業者さんもお見受け致しますが、この屋根材は「タスペーサー」を入れたことによって間違いなく屋根材が割れますのでご注意ください。

コロニアルNEO(クボタ 現:ケイミュー株式会社)

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【主な症状】ヒビ割れ、欠け、欠片の脱落、希に反り上がりなど

【発症時期】築10年前後

【メーカー保証】10年

【危険度】★★

カラーベストの代名詞ともいえる屋根材がこのコロニアルNEOです。大手ハウスメーカーの注文住宅から建売り住宅まで、様々な戸建て住宅の屋根に採用されているコロニアルNEOですが、軽微なヒビ割れが発生していることがありますが、希に割れが発見されることもございます。

グリシェイドNEO(クボタ 現:ケイミュー株式会社)

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【主な症状】ヒビ割れ、欠け、欠片の脱落、希に反り上がりなど

【発症時期】築10年前後

【メーカー保証】10年

【危険度】★★

カラーベストの代名詞ともいえるコロニアルNEOの姉妹品で、大手ハウスメーカーなどのビルダー専用の屋根材です。軒先のデザインがストレートになっているのが特徴で、発生する症状はコロニアルNEOと全く同じです。

アーバニー(クボタ 現:ケイミュー株式会社)

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【主な症状】屋根材の割れ、ヒビ割れ、欠け、欠片の脱落など

【発症時期】築15年以上

【危険度】★★★★★

発売当時はクボタのカラーベストシリーズの最上級グレードとして発売されていた「アーバニー(アーバニーグラッサ)」は、大きなスリットの入った形状が特徴的な屋根材ですが、皮肉なことにこの大きなスリットが原因で、経年劣化により大きな割れが発生しやすくなることがあります。

ザルフ(クボタ 現:ケイミュー株式会社)

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【主な症状】反り上がり、ヒビ割れ、欠け、欠片の脱落など

【発症時期】築10年前後

【メーカー保証】10年

【危険度】★★★

「ザルフ」は、カラーベストの代表格「コロニアル」よりも上級グレードの屋根材として発売されておりました。

軒先の凹凸がコロニアルNEOよりも大きいのが特徴ですが、流通量が少ないせいかあまり見かける機会がありません。

トラブルの事例としてはやはりヒビ割れ、欠け、欠片の脱落といった症状がよく見られます。築10年を経過しているのであれば注意が必要な屋根材の一種です。

ザルフグラッサ(クボタ 現:ケイミュー)

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【主な症状】反り上がり、ヒビ割れ、欠け、欠片の脱落、層間剥離など

【発症時期】築10年前後

【メーカー保証】10年

【危険度】★★★

「ザルフグラッサ」は「ザルフ」の高耐候仕様の屋根材として発売されておりました。

トラブルの事例としてはやはりヒビ割れ、欠け、欠片の脱落といった症状がよく見られますが、クボタの屋根材としては珍しい層間剥離も発見されております。

 

以上の屋根材は、製品上の問題にから不具合が発生するケースが高い屋根材となります。

万が一ご自宅の屋根材が該当していた場合、また問題が発生していた場合は、慌ててガルバリウム鋼板などを使った「重ね葺き工事」などのリフォームはしないで、まずは私のほうへお気軽にご相談ください。

【貴重な屋根材】モニエル瓦(ラファージュルーフィング)

屋根材の中にはセメントを材料に使った「コンクリート瓦」と呼ばれるものがございます。その中でも一世を風靡した瓦が「モニエル」と呼ばれる瓦です。

モニエル瓦は「ラファージュルーフィング株式会社(旧:日本モニエル株式会社)」から発売された瓦で、その製品は世界40か国以上に渡って販売された屋根材です。

ここでモニエル瓦のラインナップをご紹介します。

センチュリオン

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■外形寸法:タテ420mm ヨコ330mm

■最大働き寸法:タテ345mm 横:300mm

■重量:約4.5kg(1枚)

ホームステッド

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■外形寸法:タテ420mm ヨコ330mm

■最大働き寸法:タテ345mm 横:295mm

■重量:約4.5kg(1枚)

NEWシャプレ

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■外形寸法:タテ420mm ヨコ330mm

■最大働き寸法:タテ345mm 横:305mm

■重量:約4.9kg(1枚)

2010年6月 日本市場から撤退

 

人気があり多くのハウスメーカーで採用されてきたこれらモニエル瓦ですが、様々な事情により2010年6月をもって日本市場から撤退することになってしまったのです。

こうなると困るのが「リフォームで瓦が割れた」というお問い合わせでございます。

日本においては30年以上もの長い間に渡り、戸建住宅をメインに施工されてきたモニアル瓦ですから、施工された棟数もかなりの数になります。

こうなると困るのが「リフォーム中に割ってしまった」というケースです。

万が一割れてしまった場合

本来であればリフォーム中に瓦を割ってしまうなんて言語道断と言いたいところですが、実際のところは不可抗力により瓦を割ってしまった、というのはよくあるお話です。

通常であれば「新しい瓦で修理を...」となるのですが、モニエル瓦に限らずすでに廃版になった瓦や入手困難(不可能)な瓦もあります。

このような場合の対処法ですが...

①とにかく屋根業者に電話してみる

数枚程度であればどこかの屋根業者さんが保管しているケースもあります。近くの屋根屋さんに片っ端から連絡を入れるしか方法はありません。

②代用できそうな瓦を探す

これは桟瓦以外の役物(袖瓦・棟瓦など)であれば陶器瓦やその他の屋根材で代用できるものもあります。

③部分的に葺き替える

これは台風などの自然災害で被害が広範囲に及んだ場合に限って行う方法です。詳しい施工方法についてはお気軽にご相談ください。(屋根の状態・形状など諸事情により対応ができない場合もあります)

本来であれば新築時に「修理用」として予備の屋根材をストックしておくことが望ましいのですが、保管場所の問題から多くの方がストックはしていないです。

特に廃版になった屋根材などが使われたお宅で外装リフォーム工事を行う場合、施工前に予備の屋根材があるかどうかを確認したうえで工事に着手することが望ましいです。

【屋根調査】築30年のカラーベスト・コロニアル

7月に入り一気に気温が上がりました。

屋根業界で働く人達にとって、いよいよ厳しい季節に突入していくのですが、今日は武蔵野市のお客様より屋根調査のご依頼がございましたので、早速お邪魔しました。

なんでも隣で工事をやっていた人に「お宅の屋根の板金が浮いている、簡単に治せるから」と指摘されたそうです。

早速屋根に上り調査を開始します。
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築30年、過去に塗装歴がありますが、比較的良い状態を保っております。

きっと塗装されたのが築20年を超えたあたりだと推測されます。
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屋根材はクボタのコロニアルです。
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棟板金が若干浮いています。
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指が1本入るくらいの隙間があります。

まぁコレが原因ですぐに雨が漏るようなことはありませんが、通りすがりのリフォーム営業だと「すぐに直さないと…」って始まるんですよね。
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続いてこちらは隅棟部分になります。

「差し棟」「棟コーナー」などと呼ばれる板金役物です。

板金が少々持ち上がっておりました。
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水下側より確認します。

板金の折り方が少々きつくなって納まっています。これは新築当時からこのように納まっていたと思われます。
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こちらが正常な納まりです。

調査が終わり、お客様へ結果をご報告させていただきます。

板金類に浮き上がりが発生しておりますが、慌てて修理をしなくても大丈夫です。

仮に修理をした板金、 築年数が30年を超え塗装歴があることから、数年後には必ず葺き替え工事、又は重ね葺き工事が必要になってまいりますが、その修理費用がムダにはしまうことはお伝えしております。

また葺き替え工事、重ね葺き工事それぞれのメリットからデメリットまで隠すことなくお伝えすることができました。

お客様にご満足していただくリフォーム工事をご提案差しあげるため、明日も屋根調査にお邪魔します。

寄棟屋根のカラーベスト・コロニアル 棟包仕様から差し棟仕様へ...

カラーベストコロニアルなど、化粧スレート屋根を葺き替えするときは将来的にメンテナンスコストが発生しないよう、私はケイミューの「コロニアルグラッサ」という屋根材をお勧めしてます。

この工事のときにちょっと仕様を変更することで、屋根をより美しく、よりスリムに見せることができる方法があります。

棟包仕様と差し棟仕様

この仕様は「寄棟屋根」にある隅棟(下り棟、降り棟ともいう)という部分の納まりの施工方法の違いです。

まずは「棟包仕様」からご覧ください。

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「棟板金」という板金で納まっているのが「棟包仕様」または「大棟仕様」となります。

続いて「差し棟仕様」を御覧ください。

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隅棟部分1段毎に矢印のような板金が納められているのが御覧になれると思います。

これが「差し棟仕様」または「棟コーナー仕様」と呼ばれている納まりです。

ここ数年大手ハウスメーカーさんの戸建住宅は、ほとんどが「差し棟仕様」になっておりますが、分譲住宅などではまだまだ「棟包仕様」の屋根が多く存在しています。

このような仕様を変更できるのは施工上の違いから、葺き替え工事のときに仕様を変更するのがベストなタイミングです。

ただし屋根形状によっては一部変更出来ない場合もありますので、まずはリフォームの打ち合わせの時に相談してみてくださいね。

屋根葺き替え工事からわかるルーフィングの重要性

戸建住宅を所有している方であれば一生のうちに一度は経験するかもしれない屋根の葺き替え工事、今回はそんな屋根の葺き替え工事現場で改めて思い知らされるルーフィングの重要性についてお話ししたいと思います。

ルーフィングとは?

戸建住宅の屋根は、瓦、コロニアルなどの化粧スレート、金属(板金・トタン)など、様々な屋根材で仕上げられています。

そしてこれらの屋根材は、建物を印象付ける大切な顔の一部となるだけではなく、日射や降雨、降雪などから人や建物自体を保護する重要な役割を果たしているのです。

ただ残念ながらこれらの屋根材だけでは雨水を100%防ぐことは出来ません。

瓦やコロニアル、金属屋根材の下には「ルーフィング材(下葺き材)」と呼ばれる防水シートが敷いてあり、屋根材の隙間から侵入した雨水をこのルーフィング材が遮断することによって、建物内部への雨水の侵入を防いでいる極めて重要な役割を担っているのです。

アスファルトと改質アスファルト

ルーフィング材の主な構成材料のひとつがアスファルトで、これは原油を精製して最後に残る石油製品です。

アスファルト」と聞いて最初に思いつくのは道路などの舗装に使用されるアスファルトだと思いますが、実はエジプトのピラミッドを積み上げたときに、石と石の間にアスファルトを詰め込んで水の侵入を防ぐ目的で用いられたという、防水材としては長い歴史を誇る材料なのです。

一般的なアスファルトはセルフシール性があり、コールドフローにより自己吸着するといった防水に好ましい性質を持っています。

しかしその一方では高温で柔らかくなりすぎる、低温で割れやすいという弱点を併せ持っており、それらの弱点を改善するために、アスファルトにポリマー材等を添加し機能を向上させたものを「改質アスファルト(ゴムアスファルト=ゴムアス)」とよび、近年この改質アスファルトを用いたルーフィング材が増加しているのです。

アスファルト系の防水シートの基材には一般的に紙(原紙)が使用されてきました。原紙にアスファルトを含浸させただけのものは「アスファルトフェルト」と呼ばれ、主に外壁下張材として使用されております。

防水性を向上させるために、アスファルトフェルトの両面にさらにアスファルトをコーティング、鉱物質粉粒を付着させたものは「アスファルトルーフィング」と呼ばれ、屋根用下葺き材として使用されているのです。

しかし、原紙を使用したフェルトやルーフィング材は、風にあおられて破れやすいなどの問題があり、それを解決するために原紙を合成繊維不織布で補強した下葺き材が開発されました。

さらに合成繊維不織布を基材として用いる下葺きも登場し、高い寸法安定性を持ち破れ難く、建物の動きに対して追従する伸びがある特徴をもった下葺き材も開発されてきたのです。

葺き替え工事の現場から見るルーフィング材の劣化状況

ここからは実際に何年も屋根材の下に敷かれていたルーフィング材の状態を御覧に入れたいと思います。

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およそ築15年、化粧スレート(ニチハ・パミール)の下に敷かれていたアスファルトルーフィングです。(田島ルーフィング Pカラー)

ところどころルーフィング材が膨れているのがわかります。

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こちらもおよそ築15年、化粧スレート(ニチハ・パミール)の下に敷かれていたルーフィング材ですが、こちらは改質アスファルトルーフィングが敷かれていました。(田島ルーフィング ライナールーフィング)

同じ15年経過したのに見た目が全然違いますよね。熱による伸縮が少ないのは明らかに改質アスファルトルーフィングなのです。

これが改質アスファルトルーフィングの強いところなのです。

お勧めのルーフィング材はコレです!

私はこれまで数多くの屋根葺き替え工事の現場を見てきました。

そのなかでも特に優れているルーフィング材は...

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田島ルーフィングの「ニューライナールーフィング」です。

改質アスファルトルーフィングの先駆けとなったこの下葺き材、防水性・耐久性ともに他の追随を許さない最高級の品質を誇るルーフィング材なのです。

またほかの改質アスファルトに比べ重量が軽い(17kg/巻)のも特徴です。

屋根の葺き替え工事にはこの「ニューライナールーフィング」をお勧めします!

屋根と外壁メンテナンス講座などリフォームセミナーの実態は?

外装リフォームをご検討中の方は必見です!

信頼できる業者さんを選ぶって、本当に大変ですよね。

ネットで検索してもどこも同じように見えてしまう...

どのホームページを見ても「低価格」「他社よりも安くなりました」なんて...どこも「本当に信用できるのか?」と疑っているときに、こんなチラシが入っていたらどうでしょうか?

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ご自宅の近くで開催されるリフォーム講座のチラシです。

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しかも「市民講座」と書いてある...

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近くの〇〇センターで開催、近いからちょっと出かけて話を聞いてみよう...

これが大きな間違いへの第一歩となる可能性あるのです。

一見すると区が主催のセミナーにも見えますが...

主催団体のホームページを見ると、東京・神奈川を中心に週3日程度開催されていることが分かります。

表向きは一般市民の方の相談に対応してリフォームに関する様々なアドバイスを行っているようなので、いかにも信頼できそうなセミナーに見えます。

しかし、実際はそのへんの塗装業者とあまり変わらない、リフォーム営業の手口だということが見えてきます。

【ポイント①】行政が管轄する施設でセミナーを開催している

 「市民センター」「市民会館」「地区センター」などの行政が管轄する施設で開催することによって「自治体が主催している」と勘違いする人が多いのです。

実際に私がお会いしたお客様のなかに同様のセミナーに参加された方が何人かいらっしゃいました。

そしてその全員が「区が主催しているから...」という理由で参加されたようです。

【ポイント②】個別相談すると見積のため業者がやってくる!

個別相談をすると早い方で当日中にお抱えの塗装業者がやってきて調査を始めます。

おかしいと思いませんか?ただ相談に行っただけなのに、その日に業者が飛んでくるんです。

【ポイント③】後日DVDに収録した映像を見せながら状態を説明する

調査後には報告書と見積書を持参してきます。

DVDに収録された映像には屋根の調査の模様が収録され、傷み具合を指摘し「雨漏りの危険がある」と言ってきます。

また外壁の調査では必ず手で触って「チョーキングが発生しています」と言います。

築年数が10年近く経っていれば、それなりに劣化も生じてくるのは当然です。

【ポイント④】A3の資料に塗装の資料

続いてA3くらいの大きさの資料を見せられます。

その中には建物の平面図や立面図が含まれており、塗料による違いが比較できる一覧表があります。

【ポイント⑤】

塗装工事を勧めるときは「塗料は全て新しいものを仕入れ、全て使い切ります」と仰るそうです。

「他の現場で余った塗料は一切使わない」と言いたいようなのですが、しかし「全部使います」って言い切るのもどうかと思いますけどね...。

【ポイント⑥】屋根はカバー工法

築10年を超えた屋根については「褪色(色褪せ)が始まっている」「苔(コケ)が付着している」などを指摘し「防水性能が落ちてきているので塗装が必要」と言ってくる。

棟板金の釘の浮きについて「ここから雨水が侵入し雨漏りの危険がある」と指摘する。

屋根材にクラック(ひび割れ)を発見すると「ここから雨漏りする危険がある」「全体的に割れが見られて危険な状態」だと言ってカバー工法を勧める。

所詮こんなもんですね。

一般社団法人を隠れ蓑にした塗装会社の姿が...

 これらは全てセミナーに参加されたお客様からお聞きした情報です。

実際に提出された見積書を拝見しましたが...約20坪(およそ66㎡)の屋根カバー工法の金額がなんと、200万円を超えているではありませんか...

普通に考えて屋根葺き替え工事が出来て外壁塗装もできる金額です。

実はこの手のリフォームセミナーを開催しているのは一般社団法人のとある団体です。

そして調査にやってくるのは...〇〇〇〇〇〇という塗装専門の会社さんです。

その団体が開催しているセミナーは相談やアドバイスをしているだけなのに、すぐに塗装会社が来て見積するって、話しがうますぎると思いませんか?

結局裏では一般社団法人と塗装会社がつながっていることは明白なのです。

 

説明がうまいのか資料の出来が良いのか...お客様が納得してお金を払われているので詐欺になることはありませんが、ただ普通に考えて異常に高い金額が設定されているように思えます。

外装リフォームをご検討されている方、特にこういったセミナーに参加された方、またこれから参加しようと思っている方は特に注意してください。

 

※実際にセミナーに参加された方から伺ったお話を元に作成しております。

※このブログはそれらを踏まえ個人的な見解を述べているにすぎません。

※特定の団体や企業に対して誹謗中傷しているのではありません。