新年あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願い申し上げます。
新年最初のブログは屋根工事で最も重要な工事「ルーフィング(下葺き)」の正しい施工方法について触れてみたいと思います。
屋根材の下に必ず施工されているルーフィング(下葺き)は、雨水などの侵入を防ぐ最も重要な部分であり、最も重要な工事でもあるのです。
このルーフィング(下葺き)の施工に少しでも間違いがあれば、それは雨漏りに直結するのです。
そのルーフィングの施工方法は各屋根材(瓦、コロニアル、金属屋根など)の施工マニュアルにも必ず明記されておりますが、その詳細については別の機会で詳しく説明しようと思います。
さて、そのルーフィング(下葺き)の中でも特に重要な部分のひとつが「本谷(谷)」のルーフィングの施工方法です。
こちらが屋根材を剥がした後の本谷部分です。
少し離れた場所から撮影すると「本谷」がどの部分かご理解いただけるのではないでしょうか…
本谷部分のルーフィング施工は、言葉で説明するより写真をご覧になったほうがご理解いただきやすいと思いますが、まず縦方向(軒先から棟側)に捨てルーフィングを施工し、そこへクロスさせるようにルーフィングを施工するのが正しいルーフィングとなります。
正しいルーフィングの施工をすると本谷部分はルーフィング材が3層になるため、雨水の侵入はほぽ完全に防ぐことができます。
ただなかには捨てルーフィングを施工した後、本谷の中心と平行するようにルーフィングをカットする業者さんもいらっしゃるようです。
このような誤ったルーフィングの施工は、屋根工事業者さんのHPやブログ、Facebookなどの施工事例でたまに見かけることがございます。
つまり本谷部分のルーフィングが1層しか施工されていないため、雨水が侵入しやすくなり、それが雨漏りの直接の原因となるのです。
その結果が次の写真です…
本谷部分からの雨水の侵入により野地板が腐食する結果に繋がった屋根もあるのです。
安心して工事を任せられる業者さんかどうかを見分けるポイントのひとつとして、このような細かい施工事例を判断の基準にしてみるのも良いかもしれません。