古くなった天窓(トップライト)は、屋根の葺き替え工事のときに交換をするのがベストなタイミングなのです。
ただ最近は葺き替えよりも既存の屋根材の上に金属屋根材などを被せる「カバー工法(重ね葺き)」を行う業者さんが多く、このときに天窓(トップライト)をどのように扱うのかは各施工業者さんの技術の見せ所ではないでしょうか。
今回は屋根重ね葺き工事(カバー工法)に伴う天窓(トップライト)交換工事の様子をご紹介したいと思います。
まずは施工前に外から撮影した写真です。
室内側から見た状況です。
雨漏りはしていないのですが、壁紙が剥がれてきております。
これは長年に渡って繰り返し発生している「結露」によるものと考えられます。
まずは工事を行う前に室内にゴミや埃などが入らないように養生を行います。
通常はテープ付きの養生シートなどを貼って養生を行うのですが、内装の壁の状況によりテープがすぐに剥がれてくるケースもありますので、今回は引っ越しなどで使用される「プラダンシート(プラスチック製のダンボールでダンプラとも呼ばれています)」を使いました。
固定方法はお客様のご了承を得て画ビョウを使用しております。
いよいよ天窓の撤去に入ります。
今回はカバー工法を行うために天窓を交換するのですが、新しい天窓と既存屋根材との高さを合わせなければ、カバー工法を行うことができません。
そこで既存天窓周辺の屋根材を切断したうえで、天窓を撤去することにしました。
周辺の屋根材、天窓の撤去が完了しました。
併せて内装の壁紙の補修も行います。
新しい天窓を取り付けるための下地工事に入ります。
構造用合板を使って既存屋根材との高さを合わせます。
下地工事を終えたらあとは新しい天窓を取り付け、天窓交換用の防水シートを施工して天窓交換工事は完了です。
このあとは、カバー工法を行う屋根業者さんが通常の工事(ルーフィング施工、新規屋根材施工、そして天窓周辺の水切り施工)を行います。
室内からみた新しい天窓です。
壁紙も綺麗になってとても喜んでおられました。
いかがでしたか?
カバー工法(重ね葺き工事)を行う場合、天窓は手をつけない業者さんが多いと思われます。
天窓を交換するためには、天窓周辺の屋根材を撤去しなければ、天窓を交換することは出来ないのです。
万が一カバー工法を行った数年後、天窓から雨漏りしたら…
カバー工法で施工された屋根材を剥がし、その下に施工されている屋根材を剥がさなければ天窓は交換することが出来ないのです。
せっかくリフォームをするのであれば、将来ムダなお金を使わなくても済むような工事をする必要があるのではないでしょうか?