本日は横浜市戸塚区へ屋根の調査に伺いました。
日本瓦の漆喰が剥がれているということでお邪魔したのですが…
たしかに瓦の上に剥がれた漆喰の塊が散らばっています。
この状況を見た瞬間、察しがつきました。
これは起こるべくして起きた当然の結果なのです。
原因は10年ほど前に行った外壁の再塗装の際に、塗装業者さんから漆喰の剥がれを指摘されたことに端を発します。
「漆喰がところどころ剥がれているから、塗ったほうがいいですよ」
屋根に関する知識を持ち合わせていない塗装業者が施工した「漆喰の重ね塗り」のおかげで、今回の被害が発生したと言っても過言ではありません。
築20年を越えた瓦屋根の漆喰は、経年劣化により多少は漆喰が剥がれたり汚れが目立ってくるものです。
(漆喰の剥がれ)
(漆喰の汚れ)
今回伺ったお客様の場合、棟瓦に歪みやズレが生じていないことから、その当時もさほど酷い状況ではなかったと思います。
恐らく「このまま放置しておくと雨漏りする」などと言って不安を煽ったのでしょう。
しかし、この塗装業者が施工した「漆喰の重ね塗り」が、結果として雨漏りを誘発する原因を作っていることは、なんとも皮肉なお話しです。
これが塗装業者の施工した無意味な漆喰の重ね塗り工事です。
残念ながらこういった漆喰が厚塗りされた瓦屋根をいろんな場所で拝見します。
その度に私は「あーっ、ここも騙された」と思っています。
「騙された」とは、その瓦屋根にお住まいの方が、瓦屋根の知識を持たないリフォーム業者か、漆喰を重ね塗りすれば儲かると思っている塗装業者、通り抜けすがりの悪質なリフォーム業者に騙されたという意味です。
そして残念なことに、本日はさらに別のお客様より「業者から漆喰の塗り替えを勧められた」というご相談がありました。
こちらは「今契約してもらえれば…」と言ってきたそうですが、契約を急がせる業者や、価格をどんどん下げてくるリフォーム業者にロクな会社はありません。
皆様も被害に遭われないよう、くれぐれも気をつけてください。