コロニアルを施工するときに最後に仕上げる部分が「棟板金」です。
棟板金の納め方には「大棟(棟包)仕様」と「差し棟(棟コーナー)仕様」という2種類の納め方があります。
まずは「差し棟(棟コーナー)仕様」をご覧ください。
コロニアル1段毎に「差し棟(棟コーナー)」という板金を施工する仕様になります。
屋根をスッキリ見せることができるのが差し棟仕様の特徴です。
この仕様は主に大手ハウスメーカーの標準的な納まりになっています。
続いて「大棟(棟包)仕様」です。
コロニアルを葺き上げた後に下地を施工し棟板金を被せる施工方法が「大棟(棟包)仕様です。
後々の屋根メンテナンス工事を考えると、大棟仕様よりも差し棟仕様のほうがメンテナンス費用を抑えることに繋がりますので、屋根を葺き替えされるときには断然「差し棟仕様」のほうが良いです。
それではここから棟板金の施工方法をご覧に入れたいと思います。
まずは棟板金の下地となる笠木を施工します。
このときに注意したいのは、防腐処理された材木を使う場合、材木の切り口を見て材木の芯側を下に向けて施工することです。
材木は経年によって反る習性があります。
反対に施工すると材木が反りかえったときに棟板金を持ち上げることになるため、強風などで板金を更に浮き上がらせることにもなりかねません。
材木の固定はステンレスビスを使用します。
弊社では若井ホールディングスの「デカバ」を採用しております。
この下地に使用するのは防腐処理された材木、又は樹脂製の笠木(タフモック)で、サイズは18mm×90mmと規定されています。
続いて隅棟先端に「隅巴(剣先)」という板金役物を被せます。
この隅巴は棟板金を加工して作ることもできますが、作業効率や仕上がりを考えると板金を加工するよりも役物を使ったほうが断然良いと思います。
板金同士が重なるツバの部分は予めカットをし、板金上面にはコーキング剤を塗布します。
上から被せる板金を予めカットした部分に噛ませるように施工をするのがポイントです。
あとは板金固定用の釘(ステンレス釘)を留め付け作業は完了です。
いかがでしょうか?
なおコロニアルには板金ではなく、コロニアルと同じよう材質の「同質役物」を使った「フリーリッジ仕様」という納まりもありますが、こちらはまた別の機会にご紹介したいと思います。