世の中には数多くのリフォーム業者さんがいらっしゃいます。
しかし、そのリフォーム業者さんのなかで「屋根の知識を持っている」リフォーム業者さんてどれくらいいらっしゃると思いますか?
通りすがりのリフォーム業者にとって格好の的になっている「瓦屋根」、特に日本瓦はターゲットにされやすいんです。
「近くで屋根工事しているんですけど、お宅の屋根瓦がズレている」「漆喰が剥がれていて直さないと雨漏りしますよ」「瓦が割れていて今すぐ直さないと家が潰れちゃいますよ」など、言葉巧みなセールストークを披露してくれる訪問販売のリフォーム業者さんですが...
☑事例1 築30年、鬼瓦の脱落を指摘され...
「鬼瓦が傾いていて落ちて人にでも当たったら大変です」
通りすがりのリフォーム業者さんからこう言われたそうです。
たしかに鬼瓦が傾いているのがわかります。
鬼瓦を固定している銅線が経年劣化により切れてしまったのですが、それを「簡単に直せます」って...鬼瓦を固定し直すのはそんな簡単なものではありません。
鬼瓦が脱落した隅棟(降り棟)を見ると、熨斗(のし)瓦は飛び出ており、全体的に軒先に向かってズレが発生しております。
築30年以上過ぎており、これまで屋根のメンテナンスなど一度もされてなかったようです。
日本瓦に限らず、瓦屋根の場合は築20年以上経過しているのであれば、一度屋根の状況を調査したうえで必要な補修工事をすることが望ましいのです。
それが出来るのは屋根工事店さんなんです。
漆喰の詰め直し、ラバーロックといった修理は全く意味がありません。
決してリフォーム業者さんに工事をお願いすることは絶対に止めてください。
☑事例2 鬼瓦が傾いてる...
「鬼瓦が道路側に傾いてて危ないですから直しておきますよ...」
高齢者の一人住まいを狙った典型的なリフォーム営業です。
ご家族からご相談いただき、早速現地に向かうと...
緑のテープが巻かれています。これ養生テープなんですが、こんなもの巻きつけて「直します」って...その前に鬼瓦は傾いてないし...
まぁたしかに熨斗(のし)瓦は大きくズレておりますが...詳しくお話をお聞きすると「今なら30万円で直せますよ」って言われたそうです。
これも訪問販売のリフォーム業者の常套手段ですよね。
ちなみにこの養生テープが目印となり、ひっきりなしにリフォーム業者が訪れるようになったそうなので、全て剥がしておきました。
通りすがりのリフォーム業者さんが屋根を見て「直します」っていう言葉は、決して信用しないでください。
☑事例3 漆喰が剥がれてますよ...
「漆喰が剥がれていて、このままだと雨漏りしますよ」
こちらはご高齢のご夫婦でお住まいのお客様でした。
「近くで工事やっていてお宅の屋根を見たら漆喰が剥がれていて、このままだと雨漏りしますよ...」と言われたそうです。
どこの漆喰が剥がれているか説明してもらいたいくらい、綺麗な状態を保っております。
このように全く異常がない屋根でも、リフォーム業者さんは何かしらの理由をつけて屋根に上ろうとします。
通りすがりのリフォーム営業は本当に危険です。
絶対に屋根に上げたりしてはダメです。
日常生活においてほとんどの方が気にされることのない「屋根」を、いちばん気にして見ているのは間違いなく「通りすがりリフォーム業者」です。
「近くで工事をやっていて、お宅の屋根を見たらちょっとおかしかったから…」
「この地域を担当している◯◯ですが、ご挨拶に伺いました」
なんてのも全て悪質なリフォーム業者さんで間違いありません。
リフォーム営業の被害に遭わないためには…相手にしないことです。
もしも瓦屋根でお困りの際は、お近くの「全日本瓦工事業連盟」加盟の屋根工事店さんへお気軽にお声掛けください。
一般社団法人「全日本瓦工事業連盟」