コロニアル、ザルフなどの化粧スレート屋根材に発生しているクラック(ヒビ割れ)について、多くのお問い合わせ・ご相談をいただいております。
この最大の要因は、それまで原料の一部として使用されていた石綿(アスベスト)が使用できなくなったことに起因しています。
問題の発生しているカラーベストコロニアルは、石綿が含まれなくなった2001年(平成13年)4月以降に発売された屋根材です。
※2008年1月以降は現行製品であるコロニアルクァッド、コロニアルグラッサなどに切り替わっており、こちらについては多少のクラックは
当時クボタからはコロニアルNEOなど、松下電工からはレサスなど、そしてニチハからはパミールといった化粧スレート屋根材が製造・販売されておりました。
【松下電工 レサス】
屋根材が割れて落下してくるのがレサスの特徴です。
調査のため屋根に上ると「パキッ」と聞こえてくることがあるくらい、非常に割れやすい屋根材です。
【ニチハ パミール】
屋根材表面に剥離が発生しているのがパミールの特徴です。
剥がれ落ちた屋根材の一部は風が吹く度にご自宅の敷地内やご近所様の庭に飛散することもございます。
なお、ニチハさんは屋根葺き替え費用の一部を負担するなどの補償を行っておられます。
しかし化粧スレートの最大手で現在も製造・販売されているケイミューさんの対応はというと、とても納得できる対応をしてくれていないのが現状です。
【クボタ コロニアルNEO】
【クボタ グリシェイドNEO】
コロニアル、グリシェイドなどに発生するクラックは、屋根形状によって発生の頻度が変わってきます。
「谷」「本谷」と言われる部分は屋根材をカットして納めるため、特にクラックが発生する確率が高く、写真のように屋根材が割れて脱落するなどの症状が発生しているのをよく見かけます。
ケイミューさんの対応ですが、まず築10年を超えた場合、ケイミューは一切の保証をしてくれません。
参考までに築10年を超えていても、ニチハさんは現地調査をしたうえで補修に掛かる費用の一部を補償しています。
「すべて屋根材メーカーが悪い」などと言うつもりはありませんが、それにしてもケイミューの対応はいかがなものかと思います。
屋根材にクラックが発生する原因は全て屋根材に起因するわけではなく、なかには施工上の問題に起因していることも見受けられます。
さて、今後ケイミューさんはどのような対応をとっていかれるのでしょうか?
ニチハさんの対応が変わってきたいま、ケイミューさんの企業としての真摯な対応は期待できるのでしょうか?