先日投稿させていただいた1級かわらぶき技能士が手掛ける日本瓦の棟積み直し(取り直し)工事の続編です。
現在の日本瓦の棟積み直し工事は、全日本瓦工事業連盟(全瓦連)において推奨されている耐震耐風性能を確保した「ガイドライン工法」という工法での施工を行っております。
屋根工事も施工できるリフォーム業者さんのホームページを拝見しますと、依然として銅線を表で大回しにして緊結する工法で工事をなさっておられます。
この工法は決して間違いではありませんが、旧式の施工方法であって、耐震耐風性能において効果がないことがすでに実証されているものなのです。
それらを踏まえたうえで、2段目から工事完了までの様子をご覧いただきたいと思います。
熨斗瓦は銅線を使って緊結します。
2段目の熨斗瓦の施工が完了したら垂木をめがけて棟用強化金具を設置し、そこへ鉄筋を固定します。これが全瓦連の推奨するガイドライン工法(鉄筋工法)となります。
(棟用強化金具の施工の様子)
熨斗瓦を鉄筋に緊結します。
引き続き3段目の施工に入ります。
(3段目施工完了の様子)
4段目の施工に入ります。
ここから棟瓦の施工に入ります。
棟瓦の固定は、鉄筋に緊結した銅線を棟瓦の内側から表に向かって通します。
表に出た銅線を緊結して施工が完了です。
今回の施工は1級かわらぶき技能士で厚生労働省のものづくりマイスターにも認定されている深井瓦店(千葉県松戸市)の深井忠一氏に手掛けていただきました。
屋根工事、特に日本瓦(和形)は施工する職人さんの技量次第でその仕上がりはかなり違ってまいります。
私のほうでお請けする全ての屋根工事は、日本でもトップクラスの職人さんが携わっております。